東京大学公共政策大学院(GraSPP)のおかげで、国際通貨研究所(IIMA)で7週間のインターンシップをする機会をいただきました。私にとって非常に印象深く、実り多い経験でした。
IIMA は非営利の研究機関です。国際通貨分野における質の高い研究を提供することで、公共の利益に資することを目的としています。そのため、私のインターンシップも大部分はリサーチでした。インターンシップ自体は英語でも日本語でも差し支えありませんでしたが、IIMA の同僚の皆さんは普段、日本語で会話し、メールも日本語で送っていました。
IIMA での私の役割は「リサーチ・アシスタント」でした。とはいえ、研究テーマの選択には大きな自由と裁量が与えられていました。求められていたのは、IIMA の公式ウェブサイトに掲載されるニュースレターを執筆することです。驚いたことに、IIMA は私の研究を支えるために、2名の指導役と1名の講師の時間を提供してくれました。指導役のお二人は、刺激を与えてくれる経験豊富な研究者でした。講師の方は、週に1時間、1対1で会って、重要な経済学の概念まで教えてくださいました。IIMA はまた、質の高い文献資料やデータ配信も利用できるようにしてくれました。IIMA のための15ページのニュースレターの執筆に加えて、2019年最大級のイベントの一つである第27回国際金融シンポジウムの企画の手伝いもしました。スピーチの翻訳をチェックしたり、指導役のために情報を収集したりしました。
このインターンシップを通じて、研究という仕事がどのようなものかについて、新たな理解を得ました。正直に言うと、最初の数週間はかなり戸惑いました。職務記述書も作業指示もなく、締め切りに追われるプレッシャーもなかったからです。私がしていたのは、ただ学ぶことだけでした。さまざまな媒体の論文やニュースを数多く読みました。いくつものセミナーやシンポジウムにも参加しました。この間に、国際情勢の現状をはるかに強く意識するようになりました。ほとんど意識しないうちに、良い研究習慣と読書習慣が身についていることに気づきました。経済学に対する自分の理解と、その知識を応用する力にも自信がつきました。GraSPP に戻るときには、この自信を携えていきます。
何より大きかったのは、経済と政治の領域でクリティカル・シンキングの力を鍛えられたことです。このインターンシップは、日本語を学ぶ強い動機にもなりました。より大きな世界に踏み出すとき、言語は絶対に欠かせないものです。私の理解では、留学生が日本でインターンシップの機会を見つけるのは非常に難しいことが多いといいます。だからこそ、さまざまなインターンシップ・プログラムを立ち上げてくれた GraSPP に感謝したいと思います。東京に来てわずか5か月で、このようなかたちで日本の実際のプロフェッショナル社会を垣間見られるとは思ってもみませんでした。実践的な経験はしばしば理論的な理解よりも多くを物語るものですから、私のような若い人間にとって、インターンシップは大きな意味を持ちます。さまざまな分野を実際に経験してみて初めて、本当に進みたいキャリアを見つけられるのです。この経験をさせてくださった IIMA の心優しい皆さんに、最大限の感謝を伝えたいと思います。