GraSPPに入学した目的は何ですか?
私は、国際的な文脈における公共政策への理解を深めることを目的にGraSPPに入学しました。シンガポール出身の私にとって、伝統と現代性のバランスを保ち、高齢化、テクノロジー、社会的結束といった共通の課題に直面している国・日本で、ガバナンスと政策立案を学べる機会は魅力的でした。また、信頼と自動化に関する自分自身の研究を、より広い東アジアの視点や比較の視点の中に位置づけたいとも考えていました。
GraSPPの魅力や刺激的だった点は何ですか?
GraSPPは、厳格な学術的トレーニングと実務家との緊密な関わりという独自の組み合わせの点で際立っていました。学生と教員の多様性のおかげでセミナーは刺激的で、議論はアジア各地やその他の地域からの視点によって豊かなものになりました。また、経済学、政治学、法学、科学技術を結びつけるこのプログラムの学際性にも惹かれました。それによって、公共政策の課題を複数のレンズから見ることができたのです。
GraSPPでの思い出深い経験や授業を教えてください
私のGraSPPでの歩みは新型コロナウイルス感染症(Covid-19)のさなかに始まり、ほとんどの授業はZoomのようなオンライン会議プラットフォームを通じて遠隔で行われていました。その時期は大変でしたが、物理的な距離にもかかわらず学びのコミュニティを築こうとする教員と学生のレジリエンス(強靱さ)が示された時期でもありました。国境が再び開かれ、ようやく日本に来て教授や仲間たちと直接会えたことは、とりわけ思い出深いものでした。遅れはしたものの、心から歓迎すべき到着のように感じられました。科学技術ガバナンスや紛争に関する科目は私にとって特に大きな糧となり、現在の仕事でも今なおその学びを活かしています。
あなたの考えでは、日本で学ぶことの利点は何ですか?
日本で学ぶことには、学術面と文化面の両方の利点があります。経済成長、技術導入、社会的結束のバランスを取ってきた日本の経験は、世界中の政策立案者にとって貴重な教訓を与えてくれます。教室の外でも、日本での生活を通じて、高度に革新的でありながら伝統に深く根ざした社会に触れることができます。私にとってこのバランスは、テクノロジーへの信頼、行政、ガバナンスといった問題を考えるための新鮮なレンズを与えてくれました。
卒業後のキャリアの歩みについて教えてください
卒業後も、公共政策研究の道でキャリアを歩み続けています。現在はシンガポールの政策研究所(Institute of Policy Studies)のリサーチフェローとして、社会的結束、ガバナンス、そして公共セクターのイノベーションと自動化における信頼の問題に取り組んでいます。私のキャリアは学術研究と応用的な政策業務の融合であり、多くの場合、政府機関と緊密に対話しながら進めてきました。
振り返ってみて、GraSPPはあなたにとってどのような場所・時間でしたか?
GraSPPは、足場を固める場であると同時に、成長の場でもありました。今日に至るまで私の研究を形づくり続けている知的基盤と国際的なネットワークを与えてくれました。また、レジリエンスの場でもありました。Covid-19のさなかに学び始め、遠隔学習に適応し、のちに対面での交流へと移行した経験は、私に柔軟性と粘り強さを教えてくれました。振り返れば、GraSPPは私の焦点を研ぎ澄まし、視野を広げてくれた転機でした。
これからの学生へのアドバイスやコメントをお願いします
GraSPPは、自分が注ぎ込んだ分だけ多くのものを与えてくれます。学際的な学びに、そして自分の考えを揺さぶるような視点に、心を開いてください。教員とも仲間とも関わる機会を最大限に活かしてください。授業の中でも何気ない会話の中でも、彼らは教科書をはるかに超えてあなたの理解を豊かにしてくれます。そして、日本そのものを探索するのも忘れずに。文化にどっぷり浸かることは、授業と同じくらい教育の一部なのです。