経済理論の学術的な学びを続けながら、政策立案のプロセスを学び実践できる場所を見つける
東京大学大学院経済学研究科の修士課程を終えたとき、私は経済理論の現実への応用に関心があることに気づきました。博士号を取得するための大学院を選ぶ際、経済理論の学術的な学びを続けられ、さらに重要なこととして、政策立案のプロセスを学び実践できる場所を探しました。GraSPPでなら、その両方を実現できると考えたのです。GraSPPには、経済学、国際関係、法律などの学術分野で卓越した教授陣がいるだけでなく、金融政策、外交、エネルギーなどを専門とする著名な実務家もいます。同時に、GraSPPには研究のバックグラウンドも出身国もキャリアパスも異なる、非常に多様な学生が集まっています。私のような若い学生もいれば、インド、カンボジア、モンゴル、ブラジルといった新興国の経験豊富な若手政府職員もいます。最後に、GraSPPには実務家と対話し、学生同士で政策立案プロセスをシミュレーションする科目やワークショップが数多くあります。一言で言えば、GraSPPへの進学は、学術研究と将来のキャリアプランにとって私の最適な決断でした。
GraSPPの4つの魅力
GraSPPの何よりの魅力は教授陣です。GraSPPの多くの教授は複数の研究科に所属しているため、私は引き続き経済学研究科(GSE)の科目を選択でき、実際、私の指導教員も経済学研究科を兼任しています。さらに面白いことに、他分野の科目を選択して、国際関係など、まったく異なる角度から自分の研究を議論することもできます。
2つ目は、多様な博士課程の同期と、その非常に密なコミュニケーションです。私の同期には、経済学、国際関係、政治学、法律などの研究をしている博士課程の学生がいます。博士課程の学生にはProject SeminarとResearch Design Seminarという2つの必修科目があり、研究のバックグラウンドが大きく異なっていても、互いに自分の研究を発表し合います。経済学の学生や教授以外の人に自分の研究の魅力を伝える練習は、いつも楽しく、そして極めて重要です。パンデミック前には、何人かの教授を交えて、生活や研究、その他の興味深い話題について語り合う集まりも時折ありました。
3つ目は、セミナー、ワークショップ、カンファレンスです。政策立案者、研究者、民間企業のCEO、NGOが招かれ、講演や質疑応答が行われます。これらは現実の経済状況を観察し、理論と現実のギャップを埋める貴重な機会です。
最後は、親切で温かいGraSPPの事務局です。あらゆる依頼に明確かつ迅速に対応してくださる事務局に、心から感謝しています。いつも学生の立場から問題を考え、ときには個人的な悩みまで含めて、私たちの問題解決を助けてくれます。各種活動についてやさしいリマインダーメールを送ってくれますし、忘れないようにと締め切りも知らせてくれます。親愛なる事務局の皆さんの温かい心遣いは、とても挙げきれないほどたくさんあります。
日本で学ぶ利点:アジア有数のトップ大学で研究に集中する
経済の面では、日本はアジアを代表する先進国の一つであり、東京大学はそのトップ大学の一つです。加えて、東京大学と日本の政策立案者との強い結びつき、そして東京大学と世界の他のトップ大学との交流を踏まえると、産業界と学界の両方の最新のトピックを聞く機会が数多くあります。
博士課程や修士課程の学生にとって、日本の大学は純粋に研究に集中できる良い場所だと思います。東京大学での私の経験では、教授が大勢の学生を抱えて指導するということはありません。ここには「ドラマ」はなく、学生は純粋に研究に関心を持っています。また、研究の進捗を報告する週次のセミナー(またはケーススタディの授業)が定期的にあります。学生はフィードバックを得て、週ごとに、一歩一歩、自分の進歩を確かめることができます。
文化の面では、日本は伝統的な日本文化から現代アートまで、とても魅力的な国です。課外活動としては、息抜きに足を運べる展覧会がいつも開かれています。
開講科目を通じてIMFへの関心が深まる
経済学の学びについては、コア科目のほかに、Macro Contract Theory and Empirics、Monetary Policy、Financial Systemといった科目が、私の研究分野であるマクロ経済学と金融経済学の知識を固めるのに役立ちました。実践的な科目では、International Field WorkshopとInternational Organizations for Sustainable Development in the 21st Centuryを通じて、IMF、世界銀行、ブルッキングス研究所、国連、IEA、OECDをはじめとする国際機関で働いてきた人々に会う機会を得ました。こうした経験のおかげで、国際機関の仕事や働き方を具体的にイメージできるようになりました。
GraSPPは私のキャリアの決断に大きな影響を与えています。履修した科目を通じてIMFに興味を持つようになり、IMFアジア太平洋地域事務所(OAP)の面接の準備をしていた際には、教授たちが助言をくださり、ご自身の経験を共有してくださいました。面接がうまくいった主な理由の一つがGraSPPで学んだことであるのは、疑いようがありません。
最後に…
GraSPPは多様性を受け入れる素晴らしい場所であり、機会に満ちたエキサイティングな場所です。戸惑ったり不安になったりしても大丈夫。心を開き、何事にも勇気を持って挑戦すれば、きっと情熱を注げる仕事や研究に出会えるはずです。